ロシア憲法改正成立直後に国後に記念碑設置! 過激な前時代回帰、不正投票疑惑、最初ペンギンに見えたエリカちゃんの七夕のお願いは北方領土返還
7月2日にロシアで憲法改正が成立しました。
6月25日から一週間の国民投票期間を経て、モスクワ時間7月1日午後9時に投票が締め切られ、即日開票の結果、8割近くの賛成票を得て成立が決まったとのこと。
日本では当然のことながら領土譲渡禁止が一番注目されていますね。これにより、非常に厳しい状況に追い込まれました。しかし、隣国との領土画定作業は対象外であり交渉の余地は残されているはずです。
はずなんですが……、改正成立のその日に国後島に憲法改正の記念碑が作られてもいるんですよね……。
いやいや、領土画定作業はまだまだ続きますよ。今年の3月頃、ドラッグストアで「マスク売切れ、入荷未定」って書いてる張り紙があるのに店員に「マスクありませんか?」って聞いて、イラついた店員にツイッターで愚痴られてたタイプですか?(そんなに怒らんでもと思わないでもなかったけど)
しかも、正式に決まったの早朝なのに、同じ日の明るいうちに設置って、用意してたの!?
不正疑惑もあるけど、電子パネルの数字が不自然に逆転したとか、政府と無関係の調査員による出口調査では反対が上回ってたとかって報告もあるけど、実は不正はなくて、みんなプーチンが大好きで、同じ未来を見ていて、ゴールまで、ウラジミール、駆けて、駆けて、駆け抜けて、正当さが欠けて抜けて憲法改正して、駆け抜けすぎてうっかりロシアの記念碑を日本に作っちゃったの!?
webronza.asahi.com
しかもしかも、プーチンが「この条項が特別な意味を持つある地域の住民が記念碑を建てた」とか言ったって。
記念碑にプーチンが仕留めた虎の毛皮で作ったマスク付けてあげて、ちょっとよそ見してからまた見た時に、うっかり虎と見間違えて狩ろうとして破壊すると特別なスペシャルになりますよ!
……しかし、何故、本当は反対票が上回っていたと考えられているのでしょう?
それは、領土譲渡禁止以外に、大統領の任期がリセットされ、プーチン大統領が83歳になる2036年までの在任も可能になったこと、第二次大戦のソ連勝利について「矮小化を許さず」と明記されたこと、ロシア正教の復活、同性婚の禁止といった、プーチン独裁の更なる強化、急進的な前時代回帰などの為のようです。
「大統領の任期がリセット」というのは、改正憲法の発効から数え直すということで、1回限りのものです。通算4期目に至ったプーチン自身が利用した、通算であることが明記されていない「2期」から、それが不可能になる「通算2期」にして、後の大統領の独裁体制を弱める狙いがあると見られています。
第二次大戦のソ連の勝利とは、一般には独ソ戦争(通称「大祖国戦争」)のことを指しているはずなんですが、米英とのヤルタ合意に基づき、日露不可侵条約を破っての対日参戦により北方領土を不法占拠したことも指している可能性があります。
駐日ロシア連邦大使館のツイッターに次のようなツイートがあります。
モルグロフ外務次官によってタス通信の質問に答え
— 駐日ロシア連邦大使館 (@RusEmbassyJ) 2020年7月4日
「我々は、日本との平和条約に関する対話の中では常に、日本側パートナーが第二次世界大戦の結果をすべて認めること、即ち、第二次世界大戦の結果、南クリル諸島はロシア連邦に所有権があると認めることが不可欠だと強調したhttps://t.co/mc3jjq2EiN pic.twitter.com/SJEz2I2C57
主には独ソ戦争、そして、対日参戦も含めて第二次大戦についての言論を統制することに、憲法という重大な根拠が生まれたおそれがとってもあります。
全体的にプーチン大統領の理念を色濃く反映し、自身以降に強力な独裁者が現れることを警戒しているとの分析があります。
いや~、検察庁法改正案は随分かわいいですね。あれが良いとは思わないけど……。
ところで、記念碑が国後島に作られたその日、エトピリカのエリカちゃんが「北方領土隣接地域への修学旅行誘致促進のための下見ツアー」の募集をお知らせしたピ。
学校の先生や教育関係者を対象とした
— 北方領土エリカちゃん (@hoppou_erika) 2020年7月3日
「北方領土隣接地域への修学旅行誘致促進のための下見ツアー」
の募集が本日から始まったピ!https://t.co/xi0cI86yF8
修学旅行でもっと北方領土について関心を深めてもらいたいピ。
たくさんの応募待ってるッピ♪ pic.twitter.com/PAR3gik0df
国後島で多年草のムカゴイラクサを見つけたピィ。
— 北方領土エリカちゃん (@hoppou_erika) 2020年7月6日
生息の北限は択捉島だッピィ。
日本本土では雑草あつかいだけど、四島では大事にされてるのだピィ~♪ pic.twitter.com/ChcrCqjQ4p
「ピィ」に喜びを感じるッピ。
そして、七夕様へのお願い事は、
今日は七夕だッピ。
— 北方領土エリカちゃん (@hoppou_erika) 2020年7月7日
みんなはどんなお願い事をするピ?
エリカの願いは言わずもがなだッピ。#七夕 pic.twitter.com/8zOe0l99uN
台湾の蔡英文が「英文の英文♪ 台湾はアメリカから戦闘機を買う約束をしましたね。戦闘機は英語でfighter jet☆」ってやってた時もたまげましたが、我が国もなかなかっぴ(ゆめぴりかのゆりかちゃん)。
我が国はゆるいですが、ロシアは意外にロマンチックでこんなツイートしてました。
#モスクワ の #天気 は非常に劇的です。
— 駐日ロシア連邦大使館 (@RusEmbassyJ) 2020年7月8日
7月7日の夜、モスクワの空の素晴らしい #写真
恐ろしくて同時に驚くべき現象: 雷雨が空に荒れ狂い、稲妻が輝いている。
しかし、この写真をリマインダとして使いましょう:安全を保ち、注意してください。#Погода в #Москве в эти дни драматична@vesti_news pic.twitter.com/1gr8bYppCg
この↑ツイートの前に、こちら↓をリツイートしてました。
🌩️ The #weather in #Moscow these days is a bit... dramatic 🤦♀️ It's not what you'd call suitable for a nice evening promenade 🌪️ Mother #nature has put on quite an impressive laser show, with earth-shattering sound effects ⚡ But look on the bright side: it's free! 😅 #VisitRussia pic.twitter.com/EH1uWNSY57
— Russia 🇷🇺 (@Russia) 2020年7月8日
機械翻訳しても、後半の言葉は「リマインダ」とか「安全を保ち注意」という意味にはならなそうなんですよね。
七夕様に対してというんじゃないみたいで、そこらへんおもしろかったんですが、ちょっと今日はここまで。
(13日追記:いや、これ、七夕様に対してですね。英語のツイートには日付無いし……^^;。まあ、他にも、政府機関のツイートを見比べるとおもしろいのはたくさんあると思います)
小説じゃない本を音読してYouTubeに出してるので、そちらもぜひよろしくお願いします。今は美濃部達吉の『憲法講話』を読んでます。
今回は、憲法つながりで書いてみました。